胃腸は、食生活、運動、睡眠といった基本的な生活習慣の影響を受けやすい臓器です。胃腸の機能は、自律神経によってコントロールされているため、ストレスフルな生活においても様々な不調を引き起こします。もし、風邪でもないのに何となく身体に力が入らない、ぼーっとして仕事に集中できない、肩こりや肌荒れが急に酷くなってしまった等の症状が現れたら、それは知らず知らずのうちに胃腸が弱くなっているサインなのかもしれません。
胃腸を弱らせる原因の一つに、食生活の乱れが挙げられます。暴飲暴食による栄養過多、就寝前の食事など不規則な食生活を送っていると、自律神経(交感神経・副交感神経)機能のバランスが崩れ、胃酸が過剰に分泌されてしまいます。逆に胃酸が減少しすぎてしまう場合もあり、いずれにおいても胃の不快感や食欲不振、胃痛などの症状が現れます。
睡眠不足や精神的なストレスによる不安・緊張も、胃腸に大きなダメージを与えます。胃腸病の約8割はストレスが原因と言われており、悪化すると胃潰瘍や逆流性食道炎など深刻な状態に陥る恐れがあります。
また、運動不足も胃腸の機能に悪影響を及ぼします。特に、胃腸の働きを助ける腹筋・背筋の筋力が低下すると症状が現れやすくなるでしょう。適度な運動を毎日の生活に取り入れることにより、ストレスを貯めにくい体質をつくるだけではなく、自律神経の機能を強化することができます。
胃腸が弱っていると感じたら、暴飲暴食を避けできるだけ胃腸に負担をかけないよう食事や睡眠などの生活習慣を見直してみることが大切です。食事では、消化・吸収機能が低下した胃腸の調子を整える作用のある、ビタミン類や食物繊維を含む果物や野菜を積極的に摂ると良いでしょう。
また、味噌、納豆、漬け物、ヨーグルトなどの発酵食品もおすすめです。発酵食品には、消化・吸収機能を促進する微生物や酵素、菌が豊富に含まれているため、胃腸を丈夫にするだけではなく全身の免疫機能を高める効果があると言われています。
リフレクソロジーは、「第二の心臓」と呼ばれる足裏全体をやさしく刺激することで、全身の血流を本来の状態に戻す効果や、自律神経の調整、ストレス性の肩こりや腰痛の緩和、疲労回復を得る健康法です。胃腸の機能に関連のある「反射区」を刺激することによって、胃腸の機能を改善し、痛みや不快感を軽減させることができます。
胃腸が弱っているときは、土踏まずのあたりを刺激すると痛みを感じるかもしれません。この場合は、土踏まずに貯まった老廃物を心臓側へ押し流すイメージでゆっくりと揉みほぐしていくと良いでしょう。
毎日の生活にリフレクソロジーを取り入れると、弱った胃腸の働きを改善させることができます。老廃物が滞りがちな足裏を刺激することによって、内臓機能全体が活性化され、全身の免疫機能強化や体質改善にもつながっていきます。