リフレクソロジーを学んだプロであっても、末期がんの方への施術には不安なこともたくさんあります。そこで、【REFLE】では活動を希望する卒業生に対し、事前にセミナーに参加していただきます。
その内容は、
・ホスピスの歴史や特徴、死生観といった知識を深めること
・ボランティアの意味を再度理解し、在り方を再確認すること
・これまで経験した患者様とのエピソードからリフレクソロジーの効果や反応を改めて理解すること
✿患者様の便やガスがでることがある
✿穏やかな表情になる
✿ひと時痛みから解放され眠れる
など・・・
【REFLE】では活動者それぞれが、あくまでも主観ではありますが、ホスピスで患者様に施術を行った後にあらわれた反応を記録し、それを蓄積し共有させていただいております。
そして、もちろん、リフレクソロジーのテクニックの練習も行います。
・体力のない方へのリフレクソロジー
→力加減や施術の時間の調整の仕方
・病気の治療によって脆弱になった足へのアプローチ
→ふさわしいリラックステクニック、そうでないものについての見極め
・重度の浮腫や褥瘡に注意して触れていくことを理解
→より繊細な特別な手法でのリフレクソロジーの実践
・患者様の楽な姿勢を最優先してのリフレクソロジーの実践
→横向きにお休みになられている方を想定しての施術方法
ベッドの柵の扱い方、センサーへの注意など、、、、
そして、実際に病室へ訪問した際、患者様へのお声のかけ方の練習もして、活動日に備えました。
これから活動をスタートさせる卒業生を前に自分の経験を伝えていると、様々なシーンが思い出されます。
たくさんの会話を楽しむ患者様がいいらっしゃる一方で、薄暗く静かな病室の中でやっと鎮まった痛みの波を起こさないように、じっと静かに耐えるように横になっていらっしゃる患者様も。
家族でも友人でもない自分が、病室に入れてもらえる。そして、身体に触れることを許してもらえる。、貴重な時間をリフレクソロジーを受けることに使っていただける。
そんな目の前の状況に感謝し、会話は最小限であっても、五感をフルに使って今自分ができる、お一人お一人の状況にふさわしいリフレクソロジーを行っていく。
子供の時分に母が額に当ててくれたあの手のように、安心感やぬくもりを伝えられるように。ホスピスでの活動は、リフレクソロジーの基本に立ち返らせてくれる貴重な場でもあります。
触れる手だけではありません。病棟の看護師さんにも言われたことがあります。ボランティアの役割の一つは、「外の風を入れることでもある」と。リフレクソロジストである自分が病室を出る時に、ほんの少しでも病室の空気が柔らかいものになっていてくれたら。穏やかな時を患者様と共に過ごせたら、、、と、一つ一つの部屋を訪れる前に、心も体も整えてまっさら気持ちで向かいます。
今回、活動に手を挙げて下さった【REFLE】の卒業生の皆様に、もっとリフレクソロジーを知る、深める、そんな瞬間がたくさん訪れることを願っています。